
第5話_手術当日
手術当日、
いよいよ手術当日。昨夜はほとんど眠れず、午後の手術を思うと胸がざわついていました。
枕元の時計は午前6時を指していて、一人でベッドの上、今日のことを何度も何度も思い返していました。
前日に説明を受けた手術の概要、麻酔の方法、そして術後のこと。頭の中は、これから起こるであろう出来事の予測でいっぱいで、思考は止まりませんでした。
午前中は、だらだらとスマホを見ながらボーッとしていました。何度も目を閉じ、ゆっくりと深く息を吐き出す深呼吸を繰り返しました。そうすることで、張り詰めていた心が少しずつほぐれていくのを感じました。
午後2時過ぎ、本格的な準備が始まりました。看護師さんが病室に来て、手術着に着替えるよう促されます。いよいよだという実感が体の芯まで染み渡るようでした。最後の検温と血圧測定を終えました。
看護師さんがドアを開け、
「ご自身の足で歩いて行けますから、ゆっくりで大丈夫ですよ」と声をかけてくれました。
『えっ』
めちゃびっくり!

手術室に歩いて?
テレビの影響か、ストレッチャーに乗っていくイメージだったので思わず声が出ました。
聞くと普通に歩いていくとの事。
怖さが一気に出てきましたが少し、このブログを書いている手前、良いネタが出来るとわくわくもした変な気持ちでの手術となりました。

看護師さんが静かに病室のドアを開け、私に声をかけてくれました。
「では、参りましょうか。ご自身の足で歩いて行けますから、ゆっくりで大丈夫ですよ」
ストレッチャーに乗せられるものと思っていた私は、少し驚きました。自分の足で、この道を歩いていく。そのことが、私の中に眠っていたわずかな恐怖心を、確かな覚悟へと変えてくれた気がしました。私はゆっくりと立ち上がり、看護師さんの後について病室を出ました。
手術室へは専用のエレベーターにていきました。
廊下へ足を踏み出すと、そこはまるで別世界でした。壁も床も天井も、磨き上げられたステンレスのように、冷たく、そして硬質な輝きを放っていました。光沢のある表面に、天井から降り注ぐ無機質な照明が強く反射し、空間全体が均一に白く輝いていました。私の靴底が、その光沢のある床に、カツ、カツ、と乾いた音を響かせます。その音は、まるで私の心の緊張を代弁するかのように、静かな廊下に反響しました。
廊下は長く、果てしなく続いているように感じられました。すれ違う医療スタッフの皆さんは、言葉を交わすことなく、それぞれが自分の仕事に集中しています。彼らの動きは淀みがなく、まるで精密にプログラムされたロボットのようでした。消毒液のツンとした匂いがかすかに漂い、時折、どこからか聞こえてくる電子機器のブザー音が、この空間の静けさを一層際立たせていました。冷たい空調の風が肌を撫で、私の緊張感をさらに高めていきます。私は深呼吸を繰り返しましたが、高まる鼓動を抑えることはできませんでした。私の前に広がるのは、これまで見てきた病棟とは全く違う、治療という名の未知の世界です。その入り口へ、私は今、自分の足で向かっているのだと、何度も心の中で繰り返しました。

おいちゃんの入院した病院はある階のフロア全般が手術室でした。そのためか、まさに映画やドラマで見るあの光景!
影がない世界と言うか照明が強く、均一な造りで一面ステンレスポぽい異様な空間!
ここを歩く体験はなかなかスリルでしたよ
しばらく歩くと、前に先客がいました。
その方は既に点滴をしていたけど自力で歩いていました。
詳しくは知りませんが歩いて手術室に向かうのって普通なの?
廊下の突き当たりに、目的の扉が見えてきました。他のどのドアよりも大きく感じました。
看護師さんがその扉横のインターホンより中の看護師さんに連絡をしています。
内鍵を開けてもらうと、その向こうには、まばゆいばかりの強い光が私の目を射抜きました。光の強さに、一瞬視界が白く飛んでしまうほどでした。
目を細め、ゆっくりと室内に足を踏み入れると、私が想像していたよりもはるかに広々とした空間が目の前に広がっていました。床も壁も、すべてが光沢のある素材で統一され、清潔感にあふれかえっています。部屋の隅々にまで、かすかな消毒液の匂いが漂っていました。中央には、まるで映画で見るような、銀色の手術台が鎮座しています。その周囲を、私には名前もわからない無数の医療機器が取り囲んでいました。それらの機器から放たれる青白い光が、静かに、しかし厳かに室内を彩っているのが印象的でした。

促されるまま、私はゆっくりと手術台に横になりました。
硬い台の冷たさが背中から全身に広がっていきます。看護師さんが体を支え、頭が動かないように固定してくれました。次に、胸に心電図の電極が貼られ、腕には血圧計のカフが巻かれました。
一つひとつの処置が、私の体から少しずつ自由を奪っていくようでした。
いっきに点滴だの、心電図だのと慌ただしく動く看護師さんに少し、慌てすぎ!などと思っていたら頭の方から麻酔科の先生が「せっかちな所でしょ」と、笑いながら話しかけてきました。
この状況で医者に笑われたら気持ちがめちゃ楽になるやん!
すげータイミングと優しき振る舞いに少し感謝しました。
麻酔科の医師が、私の腕に点滴の針を刺します。チクっとした痛みの後、ひんやりとした液体が血管を流れていくのが分かりました。そして、「今から麻酔を入れますね」という声とともに、点滴から麻酔薬がゆっくりと投入されました。
体感ですが手術室に入ってまだ数分、もう早すぎて怖さや恐怖すら感じる時間はありません!
担当の先生と、麻酔科の先生、看護師さん達が集まっていよいよです。
少し、記憶があやふやですが担当医師が手術名を皆に伝えてなにやらミーティング的な事を話していました。
手術の最終チェックと思いますが私の不安をまた一つ減らしてくださる行為に感謝します。
点滴の管から麻酔が入る感覚は怖さしかなく、冷たい感覚?でした。体の力が徐々に抜けていくのかと思いや、そこら辺からの記憶はもうありません。最後に聞こえたのは、担当の看護師さんの心強い声でした。「大丈夫ですよ。安心して、眠ってください」。
その声が聞こえたのか、気がしたのかは定かではありませんが、私の意識は静かに、深く、闇へと沈んでいきました。
自己紹介

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メインのインスタは食垢→おぃちゃんぐらむ
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アドフィットネス掛川
掛川に新たに誕生した24時間ジムです。
なんとサウナもありますよ。
こちらの記事はまとまり次第配信しますね。
おいちゃんのインスタ(サブ垢)でも配信予定ですのでお楽しみに!
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